人型ロボットの価格2026年版:4900ドルから8万ドル、大半のメーカーは非公開
2026年10月時点で定価が公開されている人型ロボットは、ユニツリーR1 AIRの4900ドルからレインボーロボティクスRB-Y1研究用の8万ドルまで。MEKAWIREが量産段階とする人型ロボット24機種のうち、メーカーが価格を公表しているのは5機種にとどまる。
ユニツリーはR1を4900〜5900ドル、G1を1万3500ドルから、H2を2万9900ドルで販売し、1XはNEOを2万ドルまたは月499ドルで売る。フィギュア、アジリティ、テスラ、UBテック、アジボットは定価を公表していない。
公開価格表で買える人型ロボットは、2026年10月時点で4900ドルから8万ドルの範囲にある。最安はユニツリーのR1 AIR(4900ドル)、最高は韓国レインボーロボティクスの研究用プラットフォームRB-Y1(8万ドル、商用版12万ドル)だ。その間を埋めるのはユニツリーと米1Xの2社だけである。
より示唆的なのは、価格を出すメーカーの少なさだ。MEKAWIREのロボットデータベースには検証済みの人型ロボット仕様49機種があり、うち24機種が量産段階にある。メーカーサイトに価格があるのは、その24機種中5機種にすぎない。フィギュア、アジリティロボティクス、テスラは公表しておらず、中国のUBテックとアジボットも同様だ。
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公開された5つの価格で何が買えるか
ユニツリーの製品ページによると、R1 AIRは4900ドル、R1は5900ドルで、いずれも税と送料は別。開発者向けR1 EDUは問い合わせとなる。R1は身長約123cm、重さ約29kg。G1は1万3500ドルから、身長182cm、約70kgのフルサイズ機H2は2万9900ドルで、H2 EDUもやはり価格がない。1Xは注文ページでNEOを2万ドル、または月額499ドルのサブスクリプションで販売する。レインボーロボティクスは2024年5月7日、車輪型の双腕モバイルマニピュレーターRB-Y1の予約受付を始め、研究用8万ドル、商用12万ドル(付加価値税別)とした。
- R1 AIR
- ユニツリー(中国)
- 4,900
- 税と送料は別
- 約123cm/27kg
- R1
- ユニツリー(中国)
- 5,900
- 税と送料は別、EDUは問い合わせ
- 約123cm/29kg
- G1
- ユニツリー(中国)
- 13,500から
- 税と送料は別
- 132cm/約35kg
- NEO
- 1X(米国)
- 20,000
- または月499ドルのサブスク
- 168cm/29.9kg
- H2
- ユニツリー(中国)
- 29,900
- 税と送料は別、EDUは問い合わせ
- 182cm/約70kg
- RB-Y1
- レインボーロボティクス(韓国)
- 80,000
- 研究用、商用12万ドル(付加価値税別)
- 140cm/131kg
価格は2026年10月23日時点の各メーカー製品と注文ページ、RB-Y1は2024年5月7日の予約開始リリースによる。寸法はMEKAWIRE検証済み仕様。
2026年10月23日時点
価格表の注記も本体価格と同じくらい重要だ。オープンなソフトウェアと多指ハンドが付くEDU版にこそ数字がない。入門価格で買えるのはプラットフォームであり、すぐ働くロボットではない。
可搬重量1kg当たり802ドルから2万6667ドルまで開く理由
定価をMEKAWIRE仕様データの定格可搬重量で割ると、R1は1kg当たり2950ドル、G1は6750ドル、H2は4271ドル、NEOは802ドル、RB-Y1は2万6667ドルになる。可搬重量の定義(腕の可搬、持ち上げ能力、定格と最大)はメーカーごとに異なり、この数字は技術比較ではなく市場での位置付けの比較である。
- NEO
- 20,000
- 24.95
- 802
- R1
- 5,900
- 2
- 2,950
- H2
- 29,900
- 7
- 4,271
- G1
- 13,500
- 2
- 6,750
- RB-Y1
- 80,000
- 3
- 26,667
計算方法:定価をMEKAWIRE仕様データの定格可搬重量で割った。可搬重量の定義はメーカーごとに異なる。
2026年10月23日時点
MEKAWIRE分析
人型ロボットの定価が示すのはコストではなく買い手だ。研究機関や学校、家庭に売るメーカーは価格を付け、工場に売るメーカーは交渉する。
公開価格はすべて研究者、教育機関、消費者向けの製品に付いている。工場や物流の契約を狙うメーカーは、導入工事や稼働率保証、ソフトウェアを含む複数年契約で台数単位に売るため、定価が交渉の基準になるのを避ける。日本の製造現場で人型ロボットを検討する企業にとっても、受け取るのはカタログ価格ではなく案件ごとの見積もりであり、総保有コストで比べる必要がある。1Xのサブスクは別の角度から同じことを示す。2万ドルを499ドルで割ると約40カ月で、3年を超えて使う利用者でなければ月額払いは割高にならない。リスクを家庭から1Xへ移す仕組みだ。
最も強い反論は、定価公開は結局出荷量に従うというものだ。MEKAWIREの人型ロボット出荷台数の解説では、中国メーカーは数千台、米国メーカーは数百台単位で出荷している。ただし産業顧客はサービス契約に対価を払うため、欧米メーカーの最初の定価も工場向けではなく消費者向けか研究向けの機種で出る可能性が高いとみる。
強気シナリオは、6000ドルを切るR1と1Xのサブスクが価格の底を急速に下げ、大学や研究機関、早期導入者がまとまって買い、両社が実環境データを最も多く集めること。弱気シナリオは、低価格機が開発者向けの玩具にとどまり、本当の価格がEDU版とハンドの追加に乗っていると判明することだ。注目点は、11月中旬のレインボーロボティクス第3四半期報告書でのRB-Y1売上比率、2027年1月下旬のテスラ第4四半期決算でオプティマスの価格が出るか、2027年1月のCESでの消費者向け人型ロボットの価格発表である。
- ユニツリーR1 AIR、4900ドル(税と送料は別)
- 1万3500ドルから
- 2万9900ドル、EDUは問い合わせ
- 2万ドルまたは月499ドル
- 研究用8万ドル、商用12万ドル(2024年5月)
- 量産段階の人型ロボット24機種中5機種(MEKAWIRE DB)
- フィギュア、アジリティ、テスラ、UBテック、アジボット
- 約40カ月(MEKAWIRE試算)
なぜ重要か
買い手が人型ロボットについてまず尋ねるのは価格だが、公開された答えはユニツリー、1X、レインボーロボティクスの3社にしかない。定価を出すかどうかが事業モデルの境界線であり、研究、教育、消費者向けは価格を付け、工場や物流の台数契約は付けない。
今後の注目点
11月中旬のレインボーロボティクス第3四半期報告書、2027年1月下旬のテスラ第4四半期決算、2027年1月のCES。
アナリストの見方
論点:人型ロボットの定価はコストではなく買い手を示す。確信度は中。3カ国5社で一貫しているが標本は小さく、テスラやフィギュアが消費者向けの定価を出せば弱まる。
