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東大、1.5kgアーム付き小型四脚ロボで不整地の把持40回中32回成功

Yanzhou Jin, Fei Suo, Chang Liu, Yasuhisa Hasegawa, Liming Chen, Yusuke Iwasawa, Yutaka Matsuo, Yaonan ZhuThe University of Tokyo (Matsuo-Iwasawa Lab) with Nagoya University and Ecole Centrale de Lyon
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東京大学のプレプリントによると、1.5kgの自作アームを載せたユニツリーのGo1ロボット犬が、脚と腕を1つの学習型制御器で動かし、土のうの地面や横向きの階段下りを越えたうえで、言葉で指定した物体を実機試験40回中32回(80%)つかんだ。シミュレーションではアーム動作4096回で失敗は2回、従来の分離型制御器は最大13.77%で失敗した。

研究課題

可搬重量の小さい小型四脚ロボットの脚とアームを1つの強化学習方策で制御し、坂や階段、柔らかい地面で胴体が揺れてもグリッパーを作業に合った姿勢に保てるかを問う。

問題

小型四脚ではアームが可搬重量の多くを占め、動く荷重にもなる。地面からの衝撃は胴体を通じてグリッパーに伝わり、腕を伸ばしやすい姿勢は歩行のバランスを損ないうる。歩行と操作を別々に制御する方式は、地面が荒れるほど性能が落ちる。

従来の手法

従来は全身最適化、歩行制御の上に逆運動学のアーム追従を載せる階層型、あるいは学習型の全身方策が使われ、多くは平地や坂、穏やかな屋外での実演だった。論文の比較表では機体重量は約14.8kgから約90kgで、階段や障害物の通過中に操作を報告したのは19.9kgのMLMだけである。

新しい手法

研究チームはユニツリーGo1にリーチ60cm超、重さ1.5kgの軽量アームを組み合わせた13.5kgの機体を作り、Isaac Labで優先順位付きの単一方策を学習させた。胴体の姿勢と接地が第1、歩行が第2、操作が第3である。グリッパーの向きは重力基準で、位置目標は胴体座標で表す混合方式を採り、胴体が動いても目標に届くようにした。学習では最大0.5kgの荷物と外乱をランダムに与えた。実機ではエヌビディアのJetson Xavier NX上で49.9Hzで動き、推論は1.53ms、センサーから指令までの遅延は2.76ms。目標物はGrounding DINOと深度センサーがテキスト指示から特定する。

結果

シミュレーションでアームを秒速0.4mと0.8m、荷物0.2kgと0.5kgで横方向に繰り返し動かす試験では、分離型制御器(歩行制御と逆運動学アーム)の失敗率は低速軽荷重で8.50%、高速重荷重で13.77%、グリッパーのRMSEは0.070mから0.108mに悪化した。全身方策の失敗は4096回中2回(0.05%、MEKAWIRE算出)で、RMSEは0.057〜0.069mだった。地形の難度全般で、胴体誤差、グリッパー誤差、アクチュエーター過負荷の頻度も分離型より低かった。実機は30度の坂と10cmの階段をグリッパーをほぼ水平に保って通過した。言語指示による把持は土のうとスポンジの地面で20回中17回、横向きの階段下りで20回中15回、計40回中32回成功した。失敗8回の内訳は転倒2回、透明物体の位置誤認4回、机への衝突1回、つかんだ物の落下1回である。

限界

プレプリントである。実機での内蔵MPC制御器との比較は定性的にとどまり、把持成功率80%には同じコースでの比較対象がない。失敗の半分は透明物体の認識に起因し、制御器では解決できない。機体は旧世代のGo1と自作アームで、0.5kgを超える荷物は学習しておらず、3kgのアームではシミュレーション上の過負荷が増えたため、市販アームへの移植で結果が変わる可能性がある。

産業への影響

点検や巡回のロボットは、歩くカメラから、扉を開け、物を運び、つかむ脚型ロボットへ移りつつある。今回の結果は、大型四脚に重いアームを載せるより小型四脚に軽く安いアームを載せる方向を後押しする。人手不足に直面するプラントやインフラの点検事業者、小型アームを手がける国内部品メーカー、そしてユニツリーに関係する。松尾研究室発の成果として国内の産学連携にもつながりうる。難しい物体の認識が改善すれば2〜3年で実用段階に入る可能性がある。

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