英インペリアル発のMachenta、4000万ドル調達 1回の実演で作業を覚えるロボAI
英Imperial College Londonは27日、同校ロボット学習研究室発のMachentaが、CreandumとUnion Square Venturesの共同主導で4000万ドルのシード資金を調達したと発表した。
英国のロボット新興企業として過去最大のシード調達という。モデルはシミュレーションデータだけで事前学習し、ロボットは1回の実演を見るだけで追加学習なしに新しい作業をこなす。MEKAWIREのデータベースでは直近18カ月で世界5番目のロボット系シード調達となる。
英Imperial College Londonは27日、ロボット学習研究室から生まれたMachentaが4000万ドルのシード資金を調達したと発表した。スウェーデンのCreandumと米Union Square Venturesが共同で主導し、同校は英国のロボット新興企業によるシード調達として過去最大だとしている。企業価値やほかの出資者は明らかにしていない。
実演1回で追加学習を置き換える
現在のVLAモデルは作業ごとに大量の実演データを集めて追加学習(ポストトレーニング)する必要があり、Machentaはこれに作業あたり数日から数週間かかると説明する。同社の「視覚、実演、行動(VDA)」モデルは言語の指示の代わりに実演を入力に使い、作業の実演1回とカメラ映像から閉ループで動作を出力する。特定の作業を覚えるのではなく「作業の覚え方」を学ぶよう訓練し、そのための大量のデータはすべてシミュレーションで生成した。実世界のデータは学習に使っていないという。創業者はEdward Johns教授(CEO)と元博士課程学生のVitalis Vosylius氏で、研究室のCoRL 2023とICLR 2025の論文が土台になっている。
なぜ重要か
- Walden Robotics
- 米国
- シード
- 300.0
- 2026-07-15
- General Intuition
- 米国
- シード
- 133.7
- 2025-10-16
- Dream Labs
- 米国
- シード
- 90.0
- 2026-10-19
- Generative Bionics
- イタリア
- シード
- 81.0
- 2025-12-09
- Machenta
- 英国
- シード
- 40.0
- 2026-10-27
- Enact
- スイス
- プレシード
- 30.0
- 2026-10-22
- Maxinsights
- 米国
- シード
- 30.0
- 2026-10-22
金額が開示され検証済みの調達のみ、推計は含まない。
2026年10月28日時点
MEKAWIREのデータベースでは、今回の調達は直近18カ月のロボット系シード、プレシードで5番目の規模で、英国では最大となる。Skild AIなどが実データの収集拡大で同じ課題に挑むのに対し、Machentaはシミュレーションの方が速いと見る。1回の実演で新しい作業に就けるなら、多品種少量生産が多い国内の中小製造業やシステムインテグレーターにとって、ロボット導入の段取り替えコストが大きく下がる。人手不足で教示作業の担い手が足りない日本の現場ほど恩恵は大きい。ただ商用モデルの成功率はまだ公表されておらず、早期アクセスの結果が最初の試金石となる。
- 4000万ドルのシード(10月27日発表)
- CreandumとUnion Square Venturesの共同主導
- Imperial Collegeによると英国ロボット新興企業で過去最大のシード
- 実演1回で作業を覚える視覚、実演、行動(VDA)モデル
- すべてシミュレーション、実データ不使用
- Edward Johns教授(CEO)、Vitalis Vosylius氏
- モデルの拡張とロンドンのキングスクロスの拠点での採用拡大
