米製造受託のリビルド、21億ドル調達 ロボットは5事業の一つ
米マサチューセッツ州フレーミングハムの製造企業リビルド(Re:Build)は10月27日、ゼネラルカタリストとJPモルガンチェースの戦略投資グループが主導する21億ドルの新規資金を確保したとプレスリリースで発表した。ロボットと自動化は同社の5事業分野の一つで、評価額や調達形態、分野別の配分は開示していない。
顧客企業の製品を設計から量産まで請け負う米製造企業リビルドは10月27日、21億ドルの新規資金を確保したとプレスリリースで発表した。ゼネラルカタリストと、JPモルガンチェースの「安全保障と強靱性イニシアチブ」で直接出資を担う戦略投資グループが主導した。評価額や調達形態、ほかの出資者は明らかにしていない。
ロボットは5事業の一つ、配分は非開示
同社は資金を製造基盤の拡大と新しい製造系企業の育成に充てるとしている。対象は航空宇宙と防衛、電動化、医療、エネルギーと環境、ロボットと自動化の5分野。ロボット事業の紹介ページによると、同社は構想検証や制御系(PLC、SCADA、HMI)の設計から試作、ロボットシステムと搬送設備の量産までをISO 9001の体制で手がける。リリースによれば米国の従業員は2100人超、製造スペースは240万平方フィート超で、創業チームの累計調達額は40億ドルを超える。2020年設立で、共同創業者のJeff Wilke氏、最高経営責任者のMiles Arnone氏、William Barker氏が率いる。同社のニュースページには、10月6日にサウスカロライナ州ロックヒルの拠点を13万平方フィートの新工場で3倍に広げたとの発表も載っている。
今年のどのロボット調達より大きい
- リビルド
- 受託設計と製造、ロボットを含む5分野
- 21億(形態非開示)
- 10月27日
- ゼネラルカタリスト、JPモルガンSIG
- サロニック
- 自律航行船
- 17億5000万、シリーズD
- 3月31日
- クライナーパーキンス
- シールドAI
- 自律飛行ソフトとドローン
- 15億、シリーズG
- 3月26日
- アドベントインターナショナル
- スキルドAI
- ロボット基盤モデル
- 14億、シリーズC
- 1月14日
- ソフトバンクグループ
- ベッドロックロボティクス
- 自律掘削機
- 6億、シリーズC
- 10月26日
- キャピタルG
出所:リビルドのプレスリリース(2026年10月27日)、ほかはMEKAWIRE資金調達データベースの開示済み案件。ロボットが5事業の一つのため、リビルドはMEKAWIREのロボット調達合計に含めていない。
2026年10月31日時点
MEKAWIREの集計では、21億ドルはMEKAWIREの2026年データベースにあるどのロボット調達よりも大きく、MEKAWIREデータデスクが集計した10月19日から28日の全ロボット調達合計16億3000万ドルも上回る。ただしロボットは5事業の一つで、同社はロボット分野への配分額を示していないため、MEKAWIREのロボット調達合計には含めていない。従業員1人当たりでは約100万ドル(21億ドルを2100人で割った値)になる。
MEKAWIRE分析
資金はロボットの設計と米国内の生産ラインをつなぐ工程に向かっており、米国が輸入機械を割高にするほど、この工程の価値は高まる。
時期はホワイトハウスが10月28日に出した232条の布告と重なる。布告はロボットと産業機械の輸入が安全保障上の脅威だと認定し、関税の前に180日間の交渉に入った(MEKAWIRE解説)。関税が発動されれば、海外で生産したり輸入のアームや制御装置に頼ったりするロボット新興企業は、米国内で量産設計を担うパートナーを必要とする。リビルドが売るのはまさにそのサービスだ。米国向けにロボットや減速機、サーボを供給する日本の部品メーカーにとっては、顧客の現地生産化を受け止める有力な受け皿が一つ増えることになる。最も強い反論はリリース自体にある。同社が名指しした製品は無人機と電池で、ロボットへの配分は小さい可能性がある。232条の報告期限である2027年4月26日ごろまでに、同社がロボットの顧客名や育成したロボット企業を公表するかが注目点だ。企業情報はリビルドへ。
- 2026年10月27日、リビルドのプレスリリース
- 新規資金21億ドル、調達形態と評価額は非開示
- ゼネラルカタリスト、JPモルガンチェース戦略投資グループ
- 航空宇宙と防衛、電動化、医療、エネルギーと環境、ロボットと自動化
- 米国従業員2100人超、製造スペース240万平方フィート超
- 創業チームで40億ドル超(会社発表)
- 2020年設立、マサチューセッツ州フレーミングハム
