トランプ氏、ロボットと産業機械の輸入を安保上の脅威と認定 関税前に180日交渉
トランプ米大統領は28日、ロボットや産業機械とその部品の輸入が米国の安全保障を損なう恐れがあるとした商務省の通商拡大法232条の調査結論に同意する布告に署名した。関税は当面見送り、商務省と通商代表部に貿易相手国との交渉を指示し、180日以内、MEKAWIRE計算で2027年4月26日ごろまでに報告させる。関税や数量制限、手数料、米国内生産への投資促進策は今後の選択肢に残した。
トランプ米大統領は28日、ホワイトハウスが公表した布告で、ロボットと産業機械、その部品の輸入が米国の安全保障を損なう恐れがあるとした商務長官の通商拡大法232条に基づく結論に同意した。ただし関税は課さなかった。商務長官と米通商代表部(USTR)に貿易相手国との交渉を進めるか継続するよう指示し、180日以内に進捗を報告させる。MEKAWIREの計算では期限は2027年4月26日ごろとなる。
より強い手段は残した。布告は交渉の状況次第で、関税、数量制限、手数料の導入や、ロボットと機械、部品の米国内生産への新規投資を促す制度を「検討し得る」とした。232条は、180日以内に合意に至らない場合や合意が履行されない場合に別の措置を取ることも認めている。
商務省の判断
布告によると、商務長官は米国がロボットと産業機械、部品の大半を輸入に頼り、輸入額は過去10年で増え今後も増える見通しで、国内生産は安全保障上の需要を満たせないと判断した。「特定の外国企業」のロボットや機械は機密データを処理、保存するためサイバーセキュリティー上のリスクがあるとした。軍を支える装備として人型ロボット、四足歩行ロボット、自律ロボット、自律型地上車両を挙げた。特定の国や企業の名前はなく、商務省報告書の本文も公表されていない。
MEKAWIRE分析:1四半期で2つ目の輸入ロボット規制
米国は外国製ロボットに二つの関門を持つことになった。新型移動ロボットのFCC認証を止める規制と、ロボットと機械全般を対象とする232条の認定だ。後者は今のところコストではなく圧力にとどまる。
7月28日以降、FCCのカバードリスト規制により、外国製の新型人型、四足、AMRは戦争省の条件付き承認がなければ機器認証を取得できない。MEKAWIREの集計では10月26日時点で承認企業は5社。232条は産業用ロボットアームや工作機械、部品まで対象が広いが、関税はまだない。反論は、圧力そのものが狙いだという点だ。180日は日本、ドイツ、韓国、中国が投資や購入の約束を示す時間になる。
- 2026-07-28
- FCCカバードリスト掲載
- 外国製の新型移動ロボット(人型、四足、AMR)
- 条件付き承認なしでは認証不可
- 2026-10-22
- FCC適用除外DA 26-1146
- インテル工場の外国製AGV
- 1年間の保守を容認
- 2026-10-26
- 条件付き承認
- 米国生産計画を出したロボット企業
- MEKAWIRE集計で5社
- 2026-10-28
- 232条布告
- ロボット、産業機械、部品
- 交渉指示、180日報告、関税なし
FCC通知とホワイトハウス布告に基づく。各日付のMEKAWIRE報道。
米国で産業用ロボットや工作機械を販売する日本のメーカーにとって、影響は直接的だ。商務省報告書の公表、ロボットを明記した二国間合意、180日後の報告が次の焦点となる。解説:米国ロボット市場、FCCカバードリスト。
- 通商拡大法232条に基づく大統領布告、2026年10月28日署名
- ロボット、産業機械、部品の輸入が安全保障を損なう恐れ
- 商務省とUSTRによる交渉、関税は見送り
- 180日以内に報告(MEKAWIRE計算で2027年4月26日ごろ)
- 関税、数量制限、手数料、米国内生産への投資促進策
- 2024年の製造業出荷約7.1兆ドル、設備生産約860億ドル
- 対象国、企業、税率、商務省報告書の本文