Foundry Robotics、ロボットが組み立てる受託工場で1億ドルのシリーズA
米Foundry Roboticsは28日、1億ドルのシリーズAを発表した。カリフォルニア州エメリービルにある13万平方フィートの工場で、AIで動くロボット組立セルが複雑な電気機械製品を民生と防衛の顧客向けに受託生産する。
同社サイトは75人超の人員とITAR登録を示すが、MEKAWIREが確認できた資料には投資家と企業価値の記載がなかった。当社集計では7月以降で5件目の1億ドル以上のシリーズAとなる。
米Foundry Roboticsは28日、ビジネスワイヤ経由のプレスリリースと自社サイトで、1億ドル(約150億円)のシリーズAを調達したと発表した。リリースの見出しは「米国初の自律型組立工場」をうたう。ただし原文はビジネスワイヤがアクセスを拒否したためMEKAWIREは読めず、自社サイトにも投資家と企業価値の記載はない。本記事は同社自身のページで確認できた情報に限っている。
同社が売るのはロボットではなく工場の生産能力だ。サイトによると、Foundryはカリフォルニア州エメリービルに本社を兼ねた13万平方フィート(約1万2000平方メートル)の工場を持ち、75人超が働く。現場のコンピューターでフィジカルAIモデルを動かすモジュール型ロボット組立セルが、さまざまな電気機械製品の組立工程を担う。自社ソフトのFoundryOSがセルと生産計画を調整し、ラインを作り直さずに品種を切り替えられるようにするという。顧客が買うのは設備ではなく生産量で、部品から完成品までの組立を「自律型製造サービス」として請け負い、部品と品質データを一貫して追跡する。対象は民生と防衛で、米国の防衛品目を扱えるITAR登録を済ませたとしている。
MEKAWIREデータで見た今回の調達
シリーズAとしては大型だ。MEKAWIREが7月以降に記録した1億ドル以上のロボット企業のシリーズAは今回で5件で、Warp Sciences(2億1500万ドル)とHumanoid(1億5200万ドル)が上位に並び、FoundryはHoliday Roboticsのすぐ後に続く[[table:1]]。事業モデルが近いのはロボットではなく自動化の能力を売る企業で、ロボットのサービス提供を手がけるFormic(10月22日にシリーズBと借入で5000万ドル)、ソフトウェア定義の組立ラインのBright Machines、ロボットによる金属成形のMachina Labs、自動化セルのVentionがある。工場を自ら持ち生産リスクを負うFoundryが最も資本集約的だ。
なぜ重要か
受託製造各社は以前から大量生産ラインを自動化してきた。Foundryが賭けるのは、海外へ流れ続けた中少量の電気機械組立を、AIで動くセルならサンフランシスコ湾岸でも採算に乗せられるという点だ。人手不足に悩む日本のEMSや精密組立の現場にとっても、品種切り替えの速さで勝負するこのモデルは参考になる。鍵は稼働率で、セルが素早く段取りを替え、止まらずに動いてこそ13万平方フィートの工場は元が取れる。同社は顧客と生産量をまだ明かしていない。ITAR登録を踏まえると、防衛分野の顧客の公表と今回の投資家の開示が次の注目点になる。
- Warp Sciences
- シリーズA
- 215
- 2026-10-22
- Humanoid
- シリーズA
- 152
- 2026-07-21
- Eka Robotics
- シリーズA
- 150
- 2026-10-20
- Holiday Robotics
- シリーズA
- 105
- 2026-07-13
- Foundry Robotics
- シリーズA
- 100
- 2026-10-28
種別がシリーズAで開示額が1億ドル以上の検証済みデータ、2026年7月1日から10月28日の発表分。開示額であり推計ではない。
2026年10月29日時点
- 1億ドルのシリーズA、2026年10月28日発表
- MEKAWIREが確認した同社ページに記載なし
- カリフォルニア州エメリービル、13万平方フィート、本社を兼ねる
- 75人超(同社サイト)
- 複雑な電気機械組立の自律型製造サービス
- FoundryOSがセル、生産計画、品種切り替えを調整
- 民生と防衛、ITAR登録済み
